宇宙作家クラブ
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●宇宙作家クラブ、2006年の宇宙関連10大ニュースを選定(2007.01.24)
 M-Vロケットと科学衛星に話題集中。ISAS関連のニュースに関心集まる
 宇宙作家クラブ(SAC、顧問:小松左京 http://www.sacj.org/)は、2006年に起きた宇宙関連の10大ニュースを選定しました。
 宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部(JAXA/ISAS)関連のニュースが圧倒的に支持を集めたのが今年の特徴です。トップ10のうち、6つを、JAXA/ISAS関連が占めました。

 第1位は、科学衛星用打ち上げロケット「M-V」が最後の打ち上げを成功させたことが選ばれました。M-V関連はこの他にも、第5位にも赤外線天文衛星「あかり」の打ち上げが入りました。

 第2位は、「惑星」の定義が変更され、冥王星が惑星ではなくなったことが続きました。3位は小惑星探査機「はやぶさ」が通信を回復して地球帰還を目指していることが入り、相変わらず「はやぶさ」に対する関心が高いことを示しました。
 海外ニュースは、同率5位に ハッブル宇宙望遠鏡の修理決定が入ったに留まりました。

 SACが選定した2006年の10大ニュースは以下の通りです。
第1位 M-V 最後の打上げ成功
   9月23日、M-Vロケット7号機が打ち上げられ、太陽観測衛星「ひので」を無事軌道に投入しました。1997年の1号機打ち上げ成功から、M-Vは7機が打ち上げられ、うち6機が成功しました。特に2003年打ち上げの5号機以降は4連続で成功が続いていましたが、JAXAはM-Vロケットを高コストを理由にこの7号機で運用終了することを決定しました。
 後継機として、より小型で低コストのロケットを開発する予定ですが、その詳細はまだ決まっていません。

 
第2位 「惑星」の定義変更、冥王星がはずれる
   2006年8月、第26回国際天文学連合総会(IAU)で、最近の観測結果を踏まえて惑星の定義が変更されました。新たな定義は
1)自己重力で球形になるのに十分な質量
2) 恒星の周りを巡る軌道にあって、かつ恒星でも衛星でもない
3)その軌道周辺で他の天体を一掃してしまっている
というもので、冥王星は条件3を満たさないことからdwarf planet(矮惑星)という新たなカテゴリに分類されることになりました。

 
第3位 はやぶさ、地球帰還を目指して待機中
   2005年12月8日、スラスター推進剤漏洩から姿勢を崩し、「はやぶさ」からの通信は途絶しました。しかしはやぶさは生きていました。1月23日、はやぶさからの信号の捕捉に成功。スラスター推進剤を喪失、リチウムイオン電池は故障し、ぼろぼろの状態でしたがJAXA/ISASは、2010年6月にはやぶさを地球に帰還させるべく努力を続けています。

 
第4位 太陽観測衛星「ひので」、観測開始
   9月23日にM-Vロケット7号機で打ち上げられた太陽観測衛星「ひので」は、次々に高精細な観測データを送ってきています。初期観測データはJAXAホームページ(http://www.jaxa.jp/press/2006/10/20061031_hinode_j.html)からたどることができます。

 
同率5位 M-Vロケット8号機による「ASTRO-F」打ち上げ成功、「あかり」と命名
   JAXA/ISASは2月22日、M-Vロケット8号機で赤外線天文衛星「ASTRO-F」を打ち上げました。ASTRO-Fは「あかり」と命名されました。M-Vロケットは2号機が打ち上げられておらず、8号機が7号機に先行して打ち上げられましたので、8号機は6機目のM-Vということになります。

 
同率5位 「はやぶさ」の研究成果論文、科学雑誌「サイエンス」が特集
   小惑星探査機「はやぶさ」の観測成果が、アメリカの科学雑誌「サイエンス」イトカワ科学観測特集号(6月2日号)として刊行されました。「サイエンス」は「ネイチャー」と並ぶ論文誌で、日本の探査機の成果で全冊特集が組まれるのは初めてです。

 
同率5位 「ひので」プロジェクトマネージャー小杉健郎先生逝去
  11月26日、太陽観測衛星「ひので」プロマネの小杉健郎先生がこの世を去りました。享年57でした。24日にNHK「サイエンスZERO」の収録から帰宅後に脳梗塞で倒れ、手当の甲斐無く逝去されたのです。「ひので」実現に長年努力し、素晴らしい観測成果が次々に届き始めたばかりの悲報でした。

 生前最後に収録された「サイエンスZERO」は、後日放送されました。

 宇宙作家クラブ会員一同、小杉先生のご冥福を、心からお祈りいたします。
 
同率5位 ハッブル宇宙望遠鏡、修理決定で2013年まで運用延長
   10月31日、米航空宇宙局(NASA)は、2008年にスペースシャトルによるハッブル宇宙望遠鏡の修理を実施することを決定したと発表しました。ハッブルはシャトルによる整備を受ける設計になっており、過去4回の整備を実施しています。5回目の整備は2004年に実施される予定になっていましたが、2003年のシャトル「コロンビア」空中分解事故の余波で中止され、このままではハッブルは2007年中に機能喪失に陥ると推定されていました。

 
同率5位 秋田大学、「ロケットガール養成講座」開講
   秋田大学・ものづくり創造工学センターは、文部科学省「女子中高生理系進路選択支援事業」の一環として、女子高生を対象とした「ロケットガール養成講座」を開設すると発表しました。宇宙に興味を持つ女子高生に、小型の模擬衛星を製作してモデルロケットで打ち上げるという授業を提供します。12月23日には公開講座を開き、山崎直子JAXA宇宙飛行士などが講演を行いました。講座の詳細はhttp://www.mono.akita-u.ac.jp/index.htmlで読むことができます。


 
第10位 セレーネ「月に願いを!」メッセージ受付キャンペーン開始
   JAXAは2007年夏に打ち上げる予定の、月探査機「セレーネ」に、自分の願いと名前を焼き付けたプレートを搭載するキャンペーンを開始しました。http://www.jaxa.jp/pr/event/selene/index_j.htmlから応募することができます。締め切りは2007年1月31日です。

 
 
   選定方法:SAC会員からニュース候補を挙げてもらい、会員用ホームページを使い投票しました。


 
 この件に関する問い合わせは 宇宙作家クラブ事務 松浦晋也(smatsu@sacj.org)までお願いいたします。

 宇宙作家クラブ(Space Authors Club of Japan):1999年3月末設立の任意団体。宇宙と宇宙開発に興味を持つ著作者(作家、漫画家、イラストレーター、編集者など)の集まり。関連知識の吸収と会員各自の著作への反映を目的としている。ホームページ:http://www.sacj.org/
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