投稿日 2002年2月3日(日)16時32分 投稿者 松浦
要点:
・明日の風は穏やかな予定。天候は晴れ、昼前一時曇り。
・本日午前の最大瞬間風速は13.3m/秒、結果論としては打ち上げはぎりぎり可能だった。
・機体及び衛星の準備は順調。
・打ち上げウインドウは午前11時28分から12時47分。国際宇宙ステーションとの干渉はなし。11時28分予定で準備を進める。
写真は、説明をする園田企画主任(右)、丹尾スポークスマン(中)、的川教授(左)
的川ISAS教授が記者会見に出席。「H-IIでSFUを打ち上げた時以来です」と一言あいさつしました。
丹尾スポークスマン
機体準備は順調。
今晩から明日にかけて北北西から北の風、風速は今晩が7〜9m/秒のち4〜6m/秒、明日が4〜7m/秒へ。これは打ち上げには最適な風だと考えている。明日の天候は晴れ、昼前一時曇り。
本日20時から機体移動準備開始、22時30分に気象判断。23時から機体の移動を介しする。
日付変わって2時に再度気象判断、2時30分からターミナルカウントダウン。3時から推進剤充填。最初1時間は配管などの予冷、4時から本格的な充填開始。
20分前に高層風の最新データを織り込んだプログラムデータを機体にロードする。
打ち上げウインドウは11時28分から12時47分。国際宇宙ステーションとの干渉はない(最新のステーション軌道データで計算)。11時28分を目指す。
園田企画主任から昨日質問の件について回答。
天候判断による延期の例。冬は強風、夏は台風による延期が多い。H-IIロケット5号機が風で1日延期している。
コストは
1日延期で3000万円。人件費、通信費、消耗品(ヘリウム・窒素ガスなど)。
4日
11時28分にISSと500kmの距離になる。250km以下の接近を干渉とするので問題はない。
主な質疑応答
問い:今の気持ちは
答え:(丹尾)1号機のテレメータから10数項目の2号機に反映した。またLE-7Aは液体水素ターボポンプも改修されたものが載っている。1号機の緊張からはやや開放されている。きちんとやれば2号機は成功するだろう。
問い:最大瞬間風速は
答え:本日12時に13.3m/秒が観測された。14m/秒を超えていない。平均は8m/秒程度。結果的には打ち上げを実施できたと言える。
問い:打ち上げる衛星に愛称は付けるのか。
答え:MDS-1は付けるつもりでいる。ただしいつ名前を発表するかは未定。DASHは付ける予定はない。
問い:打ち上げ直後の見所は
答え:打ち上げ5秒から8秒で毎秒5度のロールターンで28度回る。この時に機体の日の丸マークがちょっとだけプレスセンター方向を向く。初期推力は390tf 。この後飛行方向制御のために毎秒2度の割合で20秒間頭下げを行う。
その途中、高度280mで補助ブースター2本が点火してさらに加速する。この時の推力は 500tf。
打ち上げ後100秒までは空気が濃いのでその後にブースターを分離する。完全に晴れていれば、162秒のNo2補助ブースターを分離するまでは地上から確認できるかもしれない。
以上
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