宇宙作家クラブ
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No.572 :本日のあさり ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月3日(日)16時35分 投稿者 松浦晋也

 本日のおまけ。デジカメを構えるあさりよしとお氏です。


No.571 :今日の射点 ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月3日(日)16時34分 投稿者 松浦晋也

 本日午後2時半の射点です。手前に見えるのはH-I用の射点設備です。風は8m/秒程度で、時折10m/秒程度の吹き込みがありました。昨日、あのまま打ち上げ準備作業を進めていたら本日の打ち上げは可能だったでしょう。しかし、もしも風がほんの少し予想よりも強かったらば打ち上げは中止、低温推進剤を抜いて点検を行う必要があるので、それだけで打ち上げが5日間延びてしまう可能性がありました。

 昨日の判断は妥当だったと思います。


No.570 :会見室その2 ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月3日(日)16時33分 投稿者 松浦晋也

 会見室にある模型です。説明に使われます。左から2号機、1号機、LE-7A、LE-7の模型です。


No.569 :H2Aロケットポスター ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月3日(日)16時33分 投稿者 松浦晋也

 以下現地の状況です。写真は記者会見室に張ってあったH-IIA1号機と2号機の大型ポスターです。2基の衛星を同時に打ち上げるためのデュアルフェアリングを装着した2号機は全長が57mあり、1号機よりも大分長いです。多分過去のH-IIと比較してももっとも長いのではないかと思います。


No.568 :H2AF2打上げ前記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月3日(日)16時32分 投稿者 松浦

要点:
・明日の風は穏やかな予定。天候は晴れ、昼前一時曇り。
・本日午前の最大瞬間風速は13.3m/秒、結果論としては打ち上げはぎりぎり可能だった。
・機体及び衛星の準備は順調。
・打ち上げウインドウは午前11時28分から12時47分。国際宇宙ステーションとの干渉はなし。11時28分予定で準備を進める。

写真は、説明をする園田企画主任(右)、丹尾スポークスマン(中)、的川教授(左)
 

 的川ISAS教授が記者会見に出席。「H-IIでSFUを打ち上げた時以来です」と一言あいさつしました。

丹尾スポークスマン
 機体準備は順調。
 今晩から明日にかけて北北西から北の風、風速は今晩が7〜9m/秒のち4〜6m/秒、明日が4〜7m/秒へ。これは打ち上げには最適な風だと考えている。明日の天候は晴れ、昼前一時曇り。

 本日20時から機体移動準備開始、22時30分に気象判断。23時から機体の移動を介しする。 
 日付変わって2時に再度気象判断、2時30分からターミナルカウントダウン。3時から推進剤充填。最初1時間は配管などの予冷、4時から本格的な充填開始。
 20分前に高層風の最新データを織り込んだプログラムデータを機体にロードする。

 打ち上げウインドウは11時28分から12時47分。国際宇宙ステーションとの干渉はない(最新のステーション軌道データで計算)。11時28分を目指す。

 園田企画主任から昨日質問の件について回答。
 天候判断による延期の例。冬は強風、夏は台風による延期が多い。H-IIロケット5号機が風で1日延期している。

 コストは
 1日延期で3000万円。人件費、通信費、消耗品(ヘリウム・窒素ガスなど)。

4日
 11時28分にISSと500kmの距離になる。250km以下の接近を干渉とするので問題はない。

主な質疑応答

問い:今の気持ちは
答え:(丹尾)1号機のテレメータから10数項目の2号機に反映した。またLE-7Aは液体水素ターボポンプも改修されたものが載っている。1号機の緊張からはやや開放されている。きちんとやれば2号機は成功するだろう。

問い:最大瞬間風速は
答え:本日12時に13.3m/秒が観測された。14m/秒を超えていない。平均は8m/秒程度。結果的には打ち上げを実施できたと言える。

問い:打ち上げる衛星に愛称は付けるのか。
答え:MDS-1は付けるつもりでいる。ただしいつ名前を発表するかは未定。DASHは付ける予定はない。

問い:打ち上げ直後の見所は
答え:打ち上げ5秒から8秒で毎秒5度のロールターンで28度回る。この時に機体の日の丸マークがちょっとだけプレスセンター方向を向く。初期推力は390tf 。この後飛行方向制御のために毎秒2度の割合で20秒間頭下げを行う。
 その途中、高度280mで補助ブースター2本が点火してさらに加速する。この時の推力は 500tf。
 打ち上げ後100秒までは空気が濃いのでその後にブースターを分離する。完全に晴れていれば、162秒のNo2補助ブースターを分離するまでは地上から確認できるかもしれない。

以上


No.566 :打上げ延期記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月2日(土)21時54分 投稿者 松浦晋也

 2月2日夜10時からの打ち上げ延期記者会見の様子です。

 写真はプレス応対をする NASDA園田企画主任

 午後9時半からY-0カウントダウンの第1回GO/NO GO判断を行った。当初予想より天候の回復が早まっており、風速のピークが2/3昼あたりに来る可能性が高くなった。このため打ち上げを1日延期して4日にした。4日は風は弱まると予報

問い:明日の風はどうなるか。
答え;9〜10m/秒、突風で14〜15m/秒、打ち上げ時の制限は14.7m/秒なので打ち上げ条件を満たさなくなると判断した。
 低気圧は種子島の西から東に抜けつつある。東側に抜けると高気圧からの吹き込みが種子島に吹くことになる。太陽が出るとさらに風が強くなる。

問い:主任会議の長引いた理由はなにか。
答え:主任会議はロケット系が自主的に行う。

問い:4日の予想と国際宇宙ステーションとの干渉はどうなったか。
 6〜8m/秒で問題はないと予測されている。ISS

問い:本日の風は
答え:午後9時半では6〜7m/秒。本日の一番風の強い時期は8m/秒だった。

問い:どこの時点でホールドすることになるのか。
答え:機体アーミングを終了したところ。雷がないという条件だと明日もアーミングしたまま。明日の午後8時から準備作業を再開する。

問い:明日の打ち上げ時刻は
答え:国際宇宙ステーションとの干渉の詳細解析が終了してから明日午後3時の発表する。

問い:延期コストはどの程度か。風の延期は過去にもあったか。
答え:データがないので明日の定時汽車会見で回答する。

問い:天候以外は順調か。
答え:そうだ。

問い:4日の打ち上げは5割以上確かか(海外からのプレスでした)。
答え:個人的感触としては3日より確実だと思う。


No.565 :H-IIAF2打上げ延期決定
投稿日 2002年2月2日(土)21時16分 投稿者 笹本祐一

 午後10時10分、報道センター内発表。
 2月3日に予定されていたH-IIAロケット2号機の打ち上げは、天候の問題により2月4日に延期された。
 4日打ち上げ予定の場合のランチウィンドウは、午前11時28分から12時47分。ただし頭の3分は国際宇宙ステーションに干渉する可能性があるため、その時間は避けられるはずである。

No.564 :本日の打ち上げ前日Y-1ブリーフィング ●添付画像ファイル
投稿日 2002年2月2日(土)15時38分 投稿者 松浦晋也

 写真はブリーフィングを行う丹尾新治スポークスマン(右)

・打ち上げウインドウは午前11時32分から午後0時48分。ただし国際宇宙ステーションとの干渉により打ち上げられない時間帯がある。
・天候は曇り時々晴れ。準備作業は風が最大の問題。天候判断は本日午後9時半。


 最初に丹尾さん
 本日11時5分から主任会議でY-0作業に進むことが確認される。サンチャゴの津伊勢寿アンテナのNASA衛星との競合問題、6日のNASA打ち上げ時のみアンテナが付かず打ち上げができなくなる。

2/3打ち上げの場合、打ち上げウインドウは午前11時32分から午後0時48分。
 ただし12時24分から27分は、国際宇宙ステーションと軌道が干渉するので打ち上げはできない。この間に打ち上げるとロケットとステーションが最少116kmまで接近してしまう。

 機体アーミング作業、射座やアンビリカルの点検などが本日午後の作業で終了。作業は予定通り。

 天候判断は午後9時半。

 現在の隊員数は、NASDA248名(うちISAS8名)、メーカー356名。

 打ち上げ時天候は曇りの予報。やや晴れ間が出る可能性あり。風は9〜10m/秒。ロケットの限界は瞬間風速14m/秒。従って天候判断は風次第ということになる可能性が高い。

 テレメーターデータはデュアルフェアリングや補助ブースター分離などがあるので1号機よりも100項目増えて1560項目になった。ブースターの分離は5台の搭載カメラでリアルタイム画像を取得する。

 さらに今回は衛星をすべて分離した後、第2段の第3回燃焼試験を行う。打ち上げ後6022秒から6063秒へ40秒燃焼を行う。

MDS-1
 本日は火工品設定とフェアリングドア締めを行った。
 明日早朝から最終準備。バッテリー補充電、筑波と増田を使った予備通信系設定、打ち上げ10分前に電源をバッテリーに切り替えて動作チェック。

 ロケットかあ分離後は、まず打ち上げ後46分から自動シーケンス動作開始。ニューテーション制御と太陽電池パドル展開を行う。

 その後地上からスピンアップ、太陽補足(太陽の方に太陽電池パドルを向ける)、磁気センサーを積んだマストを展開、これで打ち上げ後のクリティカル・フェーズを終了。ここまでで打ち上げ後42時間。

 ついで10日目までミッション系チェックに移る。

DASH
 説明はISAS森田助教授

 高速再突入技術の実証。

 打ち上げ後1818秒でDASH分離。2/5午前6時に軌道修正用ドリフとーモーターを点火。2/6の午後2時にデオービット・モーターを点火、2/4午後11時50分にリエントリー。モーリタニアの砂漠に落下。


主な質疑応答
問い:軌道の精度は
答え:MDS-1、DASH共に遠地点で±180km、近地点で±5km。

問い:天候は今の時点では天候判断は午後9時半だが、現時点で打ち上げ微妙と言ってよいか。また、その前に判断はしないのか(この馬鹿な質問はまたもNHK)。
答え:本来は本日の主任会議で打ち上げ判断をする予定だったが、天候判断をぎりぎりまで引っ張ることにした。

問い:打ち上げウインドウ後半に打ち上げがずれるのはどんな場合か。
答え:トラブルが出た場合に備えて、いくつか目標のX時刻を用意してある。それにあわせてずらしている。最初のX時刻はウインドウの開く時刻であり、最後のX時刻はウインドウが閉じる時刻である。

問い:再々着火実験の意義は。
答え:トランスファー軌道で打ち上げ後1時間40分、高度1万5000kmのあたりで噴射する。今回は静止軌道への直接投入を目指しての実験で、まずは極低温燃料が残っているところでまずは噴射を行う。

問い:明日、打ち上げできなかった場合にはいつに延期するのか。
答え:問題が天候のみだった場合には次の日に順延。ただし一端極低温推進剤を注入した場合には排出と機能点検が必要になるので翌日というわけにはいかなくなる。

問い:風速予測は昨日以来だんだん上がってきている。現状のままなら打ち上げを行うのか。またその場合のターゲット時刻は。
答え:確かにそうだが、現状ではまだ作業を進められる状態にあると判断して動いている。ターゲットは11時32分として作業を進める。

 ちなみに2/4にずれた場合の打ち上げウインドウは11時28分から12時47分、ただし国際宇宙ステーションとの干渉が午前11時27分から11時29分にある模様。詳細は現在検討中。

東京から
問い:はなっから4日にずらせば天候の憂いはないはずだが、なぜずらさないのか。
答え:確かに現在の予報ではそうだが、天候予測は未来になるほど不確定になる。そこでぎりぎりまで判断を遅らせた。延期ではコストが問題になる。

筑波から
問い:万が一の場合には予定以外の地上局の支援をうけるそうだが、それはどんな場合か。
答え:地上局で見えない軌道上位置でのトラブルが判明した場合に、日本と欧州との協定に基づいて緊急支援を受ける。

以上


No.563 :日本独自の有人宇宙船構想
投稿日 2001年12月16日(日)08時57分 投稿者 野尻抱介

 宇宙開発事業団・技術研究本部先端ミッション研究センターは12月10日、我が国の宇宙開発における次期フラッグシップミッションの提言を公開した。
 この提言は、宇宙三機関の統合をひかえ、今後の日本の宇宙開発の中心となる計画とは何かを検討したもの。
 提言のなかで同センターが推すのは日本独自の有人宇宙船構想である。この構想には外部のジャーナリストや作家も参加し、国民の目線に立って斬新かつ現実的な視点から検討を重ねた。

No.561 :シャトルSTS-108打上げ
投稿日 2001年12月6日(木)10時02分 投稿者 江藤 巌

 スペースシャトル・エンデヴァー(STS-108/ISSフライトUF-1)は、ケネディ宇宙センターよりアメリカ東部標準時12月5日午後5時19分、日本時間6日午前7時19分に打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に向かっている。

No.560 :ブラーン設計者死去
投稿日 2001年12月5日(水)21時09分 投稿者 江藤 巌

 ソ連版のスペースシャトル”ブラーン”の主任設計者のグレプ・ロジノ=ロジンスキーが、11月28日に91歳で死去した。
ロジノ=ロジンスキーはミコヤン(ミグ)設計局でMiG-25などの設計に携わり、1960年代前半には同設計局のスペースプレーン計画”スピラーリ”の開発を担当した。
その経験を買われて、ソ連がアメリカに対抗してスペースシャトル(宇宙往還機)を開発する際にロジノ=ロジンスキーに白羽の矢が立てられた。
彼は1976年にミコヤン設計局から独立してモールニヤ公団(NPO)の総裁となり、ソ連版シャトル通称”ブラーン”(吹雪)の開発に邁進することになる。
しかしブラーンは1988年にエネルギヤ打上げ機に載せられて一度だけ無人で軌道飛行、無人着陸まで行ったものの、ソ連邦崩壊でブラーンの開発計画は放棄された。
ブラーンの有人飛行のため、ソ連はイーゴリ・ヴォルクら何人もの宇宙飛行士を訓練していたものの、彼等はソユースによる慣熟飛行を経験しただけで、ついにブラーンを宇宙で飛ばすことはなかった。
Space.com

No.559 :シャトル打上げまたも中止
投稿日 2001年12月5日(水)10時19分 投稿者 江藤 巌

 日本時間の5日朝に予定されていたスペースシャトル・エンデヴァーの打上げは、ケネディ宇宙センター(KSC)周辺の天候が悪化し、発射台付近に雨が降ってきたため打上げ5分前に中止が決まった。
NASAではアメリカ東部標準時5日午後5時19分(日本時間6日午前7時19分)に三度目の打上げの試みを予定しているが、5日の天候も4日同様に思わしくない。

No.558 :シャトル打上げは5日朝に
投稿日 2001年12月4日(火)10時25分 投稿者 江藤 巌

 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のロシアの宇宙飛行士二人が、機外活動(EVA)でドッキング装置に挟まっていた異物を取り除くのに成功した。
これによりプログレス無人補給船はISSとのハード・ドッキングに成功し、スペースシャトル打上げの障害はなくなった。
 NASAではスペースシャトル・エンデヴァーのSTS-108/ISSフライトUF-1の打上げを、アメリカ東部標準時12月4日午後5時45分、日本時間5日午前7時45分に行う予定。
 STS-108では現在ISSに滞在している第3次遠征隊が、エンデヴァーに乗って上がった第4次遠征隊と交替する。

No.557 :シャトル打上げ1日以上延期
投稿日 2001年11月30日(金)11時46分 投稿者 江藤 巌

 日本時間30日朝に予定されていたスペースシャトルSTS-108/国際宇宙ステーション(ISS)フライトUF-1の打上げは、少なくとも24時間は延期されることになった。
 ロシアがバイコヌール基地から打ち上げて、29日にISSにドッキングした無人補給船プログレスが、ISSと完全に固定されていない可能性があるため。
いったんはISSとプログレスのドッキングは成功と発表されたが、ロシア側の管制センターは両者の固定が完了した信号を受け取ってはいないことが明らかになった。
最悪の場合プログレスがISSから離れてシャトルと衝突する恐れがあるため、完全なドッキングが確認出来るまでは、シャトルの打上げは延期されることになる。
ISSでは宇宙飛行士が外に出てドッキング部を検査することも考えられている。

No.556 :シャトルSTS-108打上げ迫る
投稿日 2001年11月30日(金)01時51分 投稿者 江藤 巌

 スペースシャトルSTS-108/国際宇宙ステーション(ISS)フライトUF-1は、アメリカ東部標準時11月29日午後7時41分(日本時間30日午前9時41分)に、ケネディ宇宙センター(KSC)から打ち上げられる。
STS-108(エンデヴァー)には4人の乗員とISSの第4次遠征隊3人が乗り込んでおり、ISSとドッキングして滞在中の第3次遠征隊3人と交替させる。
エンデヴァーは第3次遠征隊3人と共に、12月10日午後3時15分(日本時間11日午前5時15分)にKSCに着陸する予定。
またUF-1では、ISSの太陽電池パドルの太陽指向機構(BGA)の故障修理のための機外活動(EVA)を行い、また日本が2001年3月にISSに送り込んだ中性子モニタ装置(BBND)を持ち帰ることになっている。