投稿日 2006年1月23日(月)16時02分 投稿者 松浦晋也
本日午後3時から、昨夜から今日にかけて起きたトラブルの解説と、本日からの作業の説明がありました。
出席者は、的川泰宣執行役と、ロケット系担当の青木宏氏。
青木氏から
本日午後8時から打ち上げ作業を再開。
22日から23日のY-0作業で、移動発射台を固定し、酸素、水素、ヘリウムなどの配管を接合してリークチェックを行った。
推進剤の充填作業は完全に自動で行う。そのため手動の弁が多数あり、これらは射点設備の最終準備で作業者が空けていく。午前1時の段階で、これらの作業は終わっていた。
設備側は当初、酸素配管に窒素ガスを配管に封入してあるが、それを酸素に置換して、設備側配管の予冷まで行っていた。水素側は、ヘリウムガスを配管を封入してあるが、それを水素に置換するところまではやった。
機体側は当初ヘリウムを詰めてあるが、これらは置換していない。また機体側電源は落としてあった。
今夜からは、再度地上系配管の予冷から行う。午後6時に天候判断を行う。
午後8時から打ち上げ準備作業再開、0時半に推進剤の充填に向けたGO NO GO判断を行う。
朝7時のブリーフィングで答えられなかった事項の一部を回答する。
モニターは地上系と機体系を合わせて500チャンネルをモニターしている。
トラブルはブロックハウス内の設備空調系のコンソールでのみ発生した。原因解析は、このコンソールに対して集中的に行っている。
同コンソールには、LBからの緊急自動停止を行うモニタリング項目5つ、フェアリング空調関係の監視員にアラートを出すだけの項目が8つ、移動発射台からの緊急停止自動停止項目2つ(LE-7A噴射ガス中の未燃水素ガスを消却するトーチの温度)、の合計18項目の信号が入力されている。昨晩から今早朝にかけてこれら18項目をチェックした。チェックは3時間あまりかかり、終了は午前4時過ぎになっていた。
質疑応答
西日本新聞 早朝午前4時過ぎ以降の作業は行われていないのか。
青木 そうだ。明日の打ち上げに向けて打ち上げ隊メンバーが引き上げているので今朝の記者会見以降の進展はない。
不明 午前7時以降、状況に変化なし、でいいのか。
青木 そうだ。
共同通信、アラートを出した項目は監視しているだけか。
青木 そうだ。
共同通信 となるとその項目は価値が低いわけか。
青木 緊急停止項目はその条件を満たさないと自動で止める項目だ。モニター項目は人間の判断する余地がある項目である。
時事通信 細かいトラブルでじりじり延期していくというのはどういう気分か
青木 我々としては非常に残念、その一方で、あまり何も出ないと逆に心配という心情もある。
以上です。
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