宇宙作家クラブ
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No.1048 :機体移動完了
投稿日 2006年9月11日(月)02時09分 投稿者 笹本祐一

H-IIA10号機は、VABから第一射点への機体移動を完了しました。

No.1047 :H-IIA10号機機体移動開始
投稿日 2006年9月11日(月)01時49分 投稿者 笹本祐一

 1時20分頃に前日機体移動中止の原因となった雷情報が流れたり、それが5分後には誤報として取り消されたりしている種子島宇宙センターですが、現在VABから姿を現したH-IIA10号機が射点に向けて機体移動中です。

No.1046 :H-IIA10号機取材落ち穂拾い ●添付画像ファイル
投稿日 2006年9月10日(日)12時28分 投稿者 笹本祐一

 取材班は本日15時から再びYー0ブリーフィング出席のために種子島宇宙センターに向かいます。
 宇宙センターは、昨日の段階で入り口付近に写真のようなセキュリティチェックが出来ており、入る車は観光客だろうが報道だろうがチェックされ、運転手の免許証を確認され、フロントウィンドウに置く通行証が交付されます。
 出るときはフリーパス、2度目からは通行証の確認だけで通過できます。

 打上げ隊の人数は、9月9日段階で582人、打ち上げ当日の9月10日は755人と広報されていました。これは、直接作業に関わる人員の数です。

 9月8日のフェリー、プリンセスわかさはがらがらでした。
 フェリーでの上陸時には、制服警官が自転車で上陸した観光客数名に何か質問しているのを見かけました。
 8日夜の移動時には、赤灯を付けた覆面パトカーとすれ違っていますので、そうと見えない警備車両がかなりの数上陸していると推測されます。
 射場周辺海域には、海上保安庁の巡視艇が何隻も確認できました。


No.1045 :H-IIA10号機打上げスケジュールの再設定
投稿日 2006年9月10日(日)08時20分 投稿者 笹本祐一

 雷のため延期されたH-IIAロケット10号機の打ち上げは、24時間遅れた11日の13時35分に再設定されました。

No.1044 :H-IIA10号機、天候のため打上げ11日以降に延期
投稿日 2006年9月10日(日)00時56分 投稿者 笹本祐一

 報道センターの笹本です。
 H-IIA10号機は、本日0時50分に機体移動を開始する予定でしたが、雷のために打ち上げが11日以降に延期されることになりました。

No.1043 :H2AF10Y-0ブリーフィング ●添付画像ファイル
投稿日 2006年9月9日(土)15時56分 投稿者 笹本祐一

 宇宙作家クラブ、笹本祐一です。
 宇宙作家クラブは、今日種子島に上陸し、15時から記者センター4階の会見室で開催されたH2Aロケット10号機のYー0ブリーフィングに参加しました。
 大嶋広報班長代理を司会に、鹿児島宇宙センター所長である園田昭眞打上げ実施責任者代理、佐藤寿晃企画主任が出席して行なわれたブリーフィングでは、明日の打ち上げに向けた打上げ準備作業が順調に進んでいること、9月10日午前0時過ぎから機体移動が開始予定でありその後ターミナルカウントダウンが開始されること、天候判断は明日の天気はくもり一時晴、にわか雨ありと出ているが、風雨ともにに許容範囲であると予想されるため、突発的な雷雲に気を付けて作業を進める予定であること、発射予定時刻は9月10日の13時35分から49分であることなどが発表されました。
園田主任の打上げに向けた意気込み。
「今回の打ち上げには三つの意義がある。一つめは、種子島から打上げるロケットで初めてシリーズ10機目になるロケットだということ、二つ目は三菱がプライムコントラクターとなる最初の打ち上げになること、三つ目は六号機で失敗した情報収集衛星の復活戦となる打ち上げだということである。
 情報収集衛星だから、といって特別扱いするわけではない。個人的には種子島から打上げるロケットはすべて成功させたいと思っており、そのために確実に作業を進めて成功に導きたい」

 打上げ費用は九六億円。これは、今回ショートノズルのLE7Aエンジンの202構成のH-IIAロケットの打ち上げ価格であり、衛星の費用はもちろん含まれていない。ショートノズルのエンジンを使うのは、ロングノズルの飛行実証がまだ完全ではないと判断されているのと、今回はこの構成で充分衛星を上げるのに足りるため。

 今回配られた資料には、カウント0で打ち上げられてからのロケットの細かいシークエンスに打ち上げ後何秒という数字が添えられていません。記者会見終了後に、その理由を質問してみました
 政府とJAXAの取り決めにより、軌道要素を特定できるような数字は発表しない、ということだそうです。


No.1042 :宣伝:8月18日(金曜日)、新宿・ロフトプラスワンのトークライブ「ロケットまつり12」に出演します
投稿日 2006年8月17日(木)03時18分 投稿者 松浦晋也

 また告知が遅くなってしまいましたが、今週末金曜日にロフトプラスワン恒例のロケットまつりがあります。ロフトプラスワンには、すでに林さんから、「大きなつづら」が三つも届いているそうです。

 どうやら新発見の秘蔵資料の公開がある模様です。

宇宙作家クラブpresents
「ロケットまつり12」

夏!ロケット祭!

【Guest】林紀幸、垣見恒男
【出演】浅利義遠(漫画家)、松浦晋也(ノンフィクション・ライター)、他

場所:ロフトプラスワン(新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 03-3205-6864、地図)

Open18:30/Start19:30
チケット:1000円(飲食別)

 前回のはやぶさトークライブで、ロフト斎藤さんから「こんなに盛況だと、ローソンチケット予約にする必要があるかも」という話がありましたが、今回は従来通り、当日チケット販売となります。安心してご来場頂ければと思います。

No.1041 :宣伝:ロフトプラスワンイベント、7/20小松左京・谷甲州、7/29「はやぶさ」トークライブ
投稿日 2006年7月8日(土)10時56分 投稿者 松浦晋也

 下記の通り、新宿・ロフトプラスワンでイベントを行います。


●7/20(木)
宇宙作家クラブpresents
「小松左京&谷甲州,『日本沈没』を語る」
7/15に映画「日本沈没」も公開。そして小説「日本沈没」第二部も発売。小松左京氏とともに第二部作者の谷甲州氏をお招きしてのトークライブ。この対談イベント、必見!
【出演】小松左京(作家)【Guest】谷甲州(作家)
【聞き手】松浦晋也、笹本祐一
18:30Open/19:00Start
前売¥2300/当日¥2500(共に飲食別)
前売はロフトプラスワン店頭にて7/9〜発売

●7/29(土)
宇宙作家クラブpresents
「ロケットまつりスペシャル 「はやぶさは舞い降りた」 」
小惑星からのサンプル採取をミッションに宇宙を行く・小惑星探査機「はやぶさ」。その「はやぶさ」チームをお呼びしてのトークライブ!
【Guest】橋本樹明(ISAS=JAXA宇宙科学研究本部教授)、久保田孝(ISAS助教授)、矢野創(ISAS助手)
【聞き手】松浦晋也、笹本祐一、浅利義遠
Open18:00/Start19:00
¥1200(飲食別)<当日券のみ>


 共に会場は
ロフトプラスワン(新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 03-3205-6864)


No.1038 :宣伝: 5月26日(金曜日)、新宿・ロフトプラスワンのトークライブ「ロケットまつりβ」に出演します
投稿日 2006年5月23日(火)12時48分 投稿者 松浦晋也

 今回は、第1回に戻って、しゃべりの笹本、映像とえぐるギャグのあさり、ひとことぼそりの松浦でお送りします。ゲストは決まり次第お知らせします。5/23追記:ゲストは野田司令に決まりました。


宇宙作家クラブPRESENTS
「ロケットまつりβ」
 ロケット開発の礎をきく形となっていたロケットまつり。今回は第1回目のように松浦・浅利・笹本でロケット打ち上げの楽しさ、ロケット事情などなどを語ります。

【出演】松浦晋也(ノンフィクション作家)、浅利義遠(あさりよしとお/漫画家)、笹本祐一(作家)、ゲスト:野田篤司(宇宙機エンジニア)

5月26日金曜日
Open18:30/Start19:30
¥1000(飲食別)
ロフトプラスワン:新宿・歌舞伎町

No.1036 :宣伝: 4月22日(土曜日)、新宿・ロフトプラスワンのトークライブ「ロケットまつり11」に出演します
投稿日 2006年4月21日(金)11時43分 投稿者 松浦晋也

 告知が遅くなりまして申し訳ありません。明日の土曜日、恒例ロフトプラスワンの「ロケットまつり11」に出演します。

宇宙作家クラブPRESENTS
「ロケットまつり11」
ロケットを打ち上げた人、ロケットを作っていた人、今のロケット事情??

【Guest】林紀幸(元ロケット班長)、垣見恒男 (日本で初めてジェットエンジンを設計)
【出演】浅利義遠(漫画家)、笹本祐一(SF作家)、松浦晋也(ノンフィクション・ライター)、他
4月22日土曜日
Open/18:30 Start/19:30
ロフトプラスワン :新宿・歌舞伎町

¥1000(飲食別)
当日券のみ

No.1035 :宣伝:3月26日にロフトプラスワンで「なぞなぞ宇宙講座3」が開催されます
投稿日 2006年3月23日(木)23時41分 投稿者 松浦晋也

 藤谷、八谷、野田のトークライブも3回目。特にテーマを設けず会場からの質問にがんがん答えるそうです。八谷秘蔵ビデオが出るとの話も。


 今回は持ち寄ったフリーテーマでサイエンス。「サイエンス」と聞くと難しそうですが、普段なぞに思っていることを難しくなくトークしていきます(例えば、時空って何? 歪んでいるらしい? どうして? など)。質問も大歓迎! ふらっと遊びに来て下さい。

3/26(日)
身近にサイエンス
「なぞなぞ宇宙講座3」
「これってどこまでできるの?」という疑問をネタにざっくばらんにトークする、宇宙や科学のこと。
【出演】野田篤司(宇宙機エンジニア)、八谷和彦(メディアアーティスト)、藤谷文子(作家/女優)、ほか
Open18:00/Start19:00〜22:00頃end
¥1500(飲食別)※当日券のみ。開場前等の事前の発券はありません。
会場:新宿ロフトプラスワン(新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2 03-3205-6864)
http://www.loft-prj.co.jp/PLUSONE/

No.1034 :訂正が1件あります
投稿日 2006年2月23日(木)16時43分 投稿者 松浦晋也

午前8時35分からの記者会見その2
における以下の記述

松永  2年半前に最初のCuteを打ち上げた。これは衛星の基本をきっちり開発するという方針で開発した。Cute1.7は、より高機能化すると同時に基礎物理の川合研究室の理学ミッションを搭載している。
    ↓
 正しくは河合研究室でした。謹んでお詫びすると共に訂正いたします。

No.1031 :種子島・内之浦ゴールデンラズベリー賞
投稿日 2006年2月22日(水)22時34分 投稿者 宇宙作家クラブ取材班

 諸君、3回連続の打ち上げが終わった。

 楽しい種子島・内之浦ゴールデンラズベリー賞の時間である。

 ここでひとつ、敗北宣言を出さなければいけない。「はやぶさ」タッチダウン、H-IIA8号機、9号機、M-V8号機の取材では、集まるマスコミ関係者が素晴らしくレベルアップしていた。

 かつてのようなナイスでラズベリーな発言はほとんどない。せっかくのゴールデンラズベリー賞もなかなか出す機会がない。実につまらない。いや、こんな短期間に現場報道がこれほどレベルアップするとは、「えーい、10年はかかると思ったのに」(笹本談)、実に喜ぶべきことである。

 しかし推進剤は尽きるとも、世にラズベリーの種は尽きまじ。報道側のレベルが上がっても、香り高きラズベリー賞にふさわしい方々は、どこからでも立ち現れるのである。
 今回、我々はラズベリーの対象を、マスコミだけではなく運営側にも広げることにした。

 まずは、H-IIA8号機Y-1プレスブリーフィングの筑波広報担当者。

 受賞理由となった発言は以下の通り。
「筑波は資料配布を終わりましたか?」
「まだ終わってません」
「筑波会場には記者が何人来ていますか」
「いません」

 彼女のコメディエンヌとしての素晴らしい才能に、種子島名物焼酎「島茜」で乾杯。


 次に、H-IIA8号機の打ち上げ延期を受けて、関係のないM-Vの打ち上げ予定まで遅らせやがった、通称「お役人」さん。

 実は8号機の打ち上げが遅れた時点では、M-V8号機、H-IIA9号機の順番で行うことで、話がついており、内之浦もそのつもりで打ち上げ準備を進めていた。

 そこに人事異動が。新しい「お役人」さんがやってきた!

 赤外線天文衛星と気象衛星にお役所がどういう優先順位を付け、H-IIAとM-Vのどちらを重視しているかは我々には知る由もない。
 しかし彼は打ち上げ準備が遅れたH-IIAを優先することを主張し、結果としてM-Vの打ち上げはその後に回されたのである。

 内之浦は2月10日に打ち上げリハーサルである電波テストを終了し、すべての準備を整えたにもかかわらずホールド体制に入り、種子島は作業をせかされ、今までになくスピーディに打ち上げ準備を完了することになったのであった。

 「お役人」さんの、科学衛星を搭載したM-Vと気象衛星を載せたH-IIAの優先順位と都合と面子の絶妙なバランス感覚と、それを実現するために不断の努力を惜しまなかった現場スタッフに、我々は拍手を惜しまないだろう。


 最後に、「M-Vへのピギーバック・ペイロード搭載にいやいやをしたH-IIAの偉い人」

記者会見における、松永三郎東京工業大学助教授の発言を思い出して頂きたい。

松永 (前略)――One JAXAなのだから、M-Vのみならずほかのロケット、H-IIAでもこのような機会を提供してもらえるはずだ。是非とも検討して欲しい。

 (中略)

 日本のよくないところは、…色々言えない話があります(笑)。日本の良いところは、我々も不具合を出したわけですが、一緒に考えてもらって解決させてもらったというところ。大分絞られたところもあるが、それも良い思い出である。
 そんなところで絞らなくても、もっと本質的なところでしっかりやったほうがいいな、と思う部分もある。

的川 まあ、色々つもる話は後ほどということで(笑)。


 SAC取材陣は、この「絞られたところ」「色々言えない話」に肉薄した!

 今回のCute1.7+APDの搭載に当たって、M-Vの偉い人はすぐに「OK!」と言ったのだそうだ。ところが JAXA統合以来、自分たちが作ったわけではないM-Vも管轄するようになった「H-IIAの偉い人」がいやいやをして、搭載にあたってかなり揉めたのだという。

 公式には今回の衛星搭載は「サブペイロード」という名称になっている。プレスキットには赤字「サブペイロードは衛星重量には転用できないデッドウエイトを利用したものであり、ロケットの余剰能力を用いたピギーバック衛星とは異なる」と書き込んであった。

 つまりこれは、「いやいやの人」を説得するために考え出された方便なのであった。赤字でプレスキットに掲載せざるを得なかったあたり、「いやいやの人」はかなりの地位にあるらしい。

 ちなみに、今年初頭、立川JAXA理事長は、今後ピギーバック・ペイロードを積極的に打ち上げていく方針を明らかにしている。

 SAC取材陣は、ゴールデンラズベリー賞の副賞として中川李枝子の名作絵本「いやいやえん」を進呈したいと思う。我こそは「M-Vへのピギーバック・ペイロード搭載にいやいやをしたH-IIAの偉い人」と思わん方は、是非ともご一報頂きたい。


 JAXAは今年、情報収集衛星(IGS)、太陽観測衛星SOLAR-B、技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)の打ち上げを予定している。また、「はやぶさ」の去就も定かではない。

 人類の前途は無限であり、また宇宙開発の目指すところも果てがない。我々の前途には、想像も出来ない宇宙開発の驚異が待ち受けているはずである。次回もラズベリー賞が出るのか、はたまた想像もつかない未来が我々を待ち受けているのか。

 では、次回の取材準備を始めよう。

No.1030 :いつものやつ ●添付画像ファイル
投稿日 2006年2月22日(水)16時22分 投稿者 松浦晋也

 これがないとJAXA/ISASの打ち上げは終わりません。恒例のパロディです。

 今年は津和野の酒蔵古橋酒造の「初陣」のラベルを使っています。


No.1029 :午前9時45分からの記者会見第その2 ●添付画像ファイル
投稿日 2006年2月22日(水)10時40分 投稿者 松浦晋也

午前9時45分からの記者会見第その2の様子です。

 出席者は名古屋大学の芝井広教授、中川貴雄JAXA/ISAS教授(衛星保安主任)、村上弘教授(あかりプロマネ)、井上一宇宙科学研究本部長 森田泰弘教授、欧州宇宙機関のMartin Kessler博士、ソウル大学ASTRO-F韓国チーム代表のHyong Mok Lee教授、東京大学のIRCチームのチーフ、尾中敬教授。

 写真は中川教授(左)と村上教授(右)。

 やや遅れて9時50分から始まりました。松浦が、かなり眠くなっていたので欠落があります。

的川 Kessler博士は午前10時には出なくてはならないので、なにか質問があったら先行してしてください。

不明 欧州の赤外線天文衛星ISOとの差異を聞きたい。

Kessler 打ち上げ成功おめでとうございます。とても美しい打ち上げだった。ISOと「あかり」は大きく異なるミッション。ISOは特定の星を撮影をするが、あかりは全天を掃くようにして観測する。

井上 この衛星はプロジェクト開始から打ち上げまで9年かかった。今回衛星を無事に打ち上げてくれたM-Vの関係者、衛星開発者に感謝すると同時に敬意を表したい。

村上プロマネから現状報告 8時46分、南米サンチャゴで太陽電池パドルの展開が確認できた。衛星の状況は完璧に近かったが、姿勢制御のための太陽センサーに少々理解できない挙動があって現在確認中。

西日本新聞 あらためて衛星の意義と、太陽センサーのトラブルは観測に影響はないのか。太陽はあかりの天敵だったはずだが。

村上 赤外線衛星をやっと打ち上げることができた。この衛星は太陽が『天敵』ではあるが、太陽を避けるためには太陽の位置を決めなくてはならない。信号はとれているので解決は可能だろう。

朝日新聞 センサートラブルについて詳細を。

村上 トラブルが出ているのは、最初に姿勢をだいたい決めるために使う太陽センサーだ。まだ、状況がよく分かってはいない。

井上 現状では、太陽電池は太陽を向いているので、時間をかけてトラブルを解決することができる。

朝日新聞 現状の感想と観測に当たっての期待を。

村上 ずいぶん長く衛星開発をやってきたので、うれしい。ちょっと信じがたいような気もする。
 僕自身の興味としては、惑星系のできかたを調べたい。

中川 まさに手塩にかけた衛星で、それが旅だったということに感謝している。衛星としては産まれたばかり赤ん坊のようなもの。これから衛星チームとしては育てて行かなくてはならない。
 世界で初の機能を持つ衛星なので、色々楽しみだ、

不明 アメリカのスピッツア赤外線宇宙望遠鏡との協力はあるのか。

村上 共に補い合う衛星なので、協力を考えていきたい。

中川 非常に長い時間がかかった衛星だ、欧州はこの後ハーシェルという赤外線衛星を打ち上げる。それとも協力を考えていくことになるだろう。

不明 太陽電池パドルが展開した高度と時刻を知りたい。

村上 高度は不明。展開時刻は8時20分。

産経新聞 望遠鏡の先はもう宇宙を向いているのか。

村上 未確認だが、姿勢が正しければそうなる。

不明 研究者の皆さんのコメントを。

尾中 これからが本番。きちんと観測結果をだすようにしたい。 

的川 実は学生時代、私は尾中先生の家庭教師をしていました(笑)。立派な研究者になってくれてうれしいです。

芝井 計画を始めるにあたって、「世界にひとつのユニークな衛星を作ろう」と考えた。そうすることで世界中の研究者と協力体制を築くことができた。これからは世界に誇れるような結果を出すのが我々の責任であるし、またそのような結果をだすことこそが我々の望んだことだ。

 ここで部屋の後ろにいた海外の共同観測者を紹介する。

不明 衛星を赤ん坊に例えていましたが、あかりという名前からして女の子ではないか。今後どう育てていくのか。

中川 想定外の質問です。私も三人子供がいるけれども、やはり女の子がかわいい(笑)。ということで、大事に育てていきます。