投稿日 2007年2月23日(金)14時03分 投稿者 松浦晋也
午後1時30分からのYマイナスゼロブリーフィングの様子です。
出席者は佐藤寿晃企画主任。
佐藤:午前11時から主任会議を行い、天候判断を行った。すでに機体の準備はできているので、気象関係を中心に説明する。
昨晩強い雨と風をもたらした低気圧は、通り過ぎ、大陸から高気圧がはりだしてきている。明日は晴れとなる。高層雲は出る可能性があるが打ち上げに支障を来す可能性はない。
今現在、センター付近は強い風が吹いている。明日の打ち上げ時刻の予想は風速9mと少し強めだ。打ち上げ条件は突風で14.5m以下なので、打てない風ではないが、注意ポイントである。
風は、機体移動には支障はない。
打ち上げ時間帯は今日の解析により、今までと同じ午後1時41分から10分である。打ち上げ準備作業スケジュールには、基本的な変更はない。
質疑応答
朝日新聞:前回の中止原因となった氷結層は問題ないのか。
佐藤:問題ないと判断している。
NHK:明日は風が問題とのことだが、判断は具体的にどう行っているのか。作業的スケジュールは、すべて前回と同じと考えていいのか。最後に、現在の気持ちを聞きたい。
佐藤:天気図や気象庁の情報を元に風速を予測している。風速は連続的に打ち上げ直前まで確認する。ブロックハウスでは、ずっと射点の風速を測定しており、打ち上げ直前には遠藤主任が打ち上げ中止か否かを判断する。
スケジュールは変更なしである。
また、2日の延期でかなり休養がとれたので、余裕を持って作業を進められると思っている。
NHK:今日までの段階で、機体の問題は出ていないのか。確認したい。
佐藤:前回園田さんから、トラブルが少なかったという話が出たが、あれは打ち上げ準備作業全体の話で、カウントダウンに入ってからはほとんどトラブルはない。前回の中止から推進剤排出、点検においてトラブルは出ていない。
本日ロケット系は休みで、衛星も補充電しかしていない。
鹿児島テレビ:荒天対策費はIGS打ち上げのみということが、これがIGSのみに用意されているという理由を知りたい。
佐藤:政府からの受託ミッションなので、追加支出が発生すると政府に請求しなくてはならない。年度末に近いので、ここで大きな延期が出ると予算対応が難しくなる。このためあらかじめ予算枠を確保してもらっている。 JAXAミッションでは、JAXAの予算の中でやりくりができる。
毎日新聞:打ち上げ費用を確認したい。24日になったことで変化はあるか。
佐藤:試算によれば、明日打ち上げとなると追加4.4億円となる。総額112億4000万円ということになる。
以上です。
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