宇宙作家クラブ
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No.1463 :打ち上げ日について
投稿日 2010年8月25日(水)16時40分 投稿者 柴田孔明

S-520-25の打ち上げは、8月28日朝5時に再設定されました。

No.1462 :S-520-25延期
投稿日 2010年8月24日(火)15時51分 投稿者 柴田孔明

S-520-25打ち上げは搭載機器の点検に時間を要するとの理由で延期されました。
新たな打ち上げ日はまだ決定していません

No.1461 :ランチャから下ろされます
投稿日 2010年8月24日(火)09時28分 投稿者 柴田孔明

 S−520−25ですが、搭載機器が試験時と違う応答をするということで、原因究明のためランチャから下ろされ、頭頂部を分解するとのこと。このままでは打ち上げられないとの判断です。
 現状の予定では、まだ明日の打ち上げのままですが、かなり微妙と感じます。

No.1460 :先端部分 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年8月23日(月)22時19分 投稿者 柴田孔明

ロケットの先端部分。
尚、報道公開の前に行っていたテストが何らかの理由で延び、一旦電源を外して安全を確認した後、報道陣に公開されている。打ち上げへの影響は不明。


No.1459 :S−520のノズル ●添付画像ファイル
投稿日 2010年8月23日(月)22時14分 投稿者 柴田孔明

S−520ロケットのノズル部分。中の蓋の向こうには推進薬の他、シリカゲルが入っているとか。


No.1458 :今回のロケット ●添付画像ファイル
投稿日 2010年8月23日(月)22時10分 投稿者 柴田孔明

今回のS−520ロケットと阿部琢美準教授。
ロケットは全長8メートル、重さ2.2トン。


No.1457 :内之浦 S−520−25号機 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年8月23日(月)22時06分 投稿者 柴田孔明

2010年8月23日15時 S−520−25号機機体公開前説明

会見と質疑応答をまとめたものです。

石井 信明 宇宙科学研究所 宇宙航空システム研究系教授 観測ロケット実験室長
阿部 琢美 宇宙科学研究所 宇宙プラズマ研究系 準教授

配付資料から(宇宙研HP掲載のものと同じです)

・実験の目的
 観測ロケットS−520−255号機を用いた本実験では、最大高度300キロメートル程度に到達する数分間に渡るロケットの弾道飛行を利用して、電離層中におけるエレクトロダイナミックテザー(EDT)の基礎実験と微少重力環境下におけるテザーを用いたロボットの姿勢制御実験を行う。
 電離層中でのベアーテープテザーを用いた世界初のEDT実験であり、プラズマ収集に関する詳細な知見を取得する。また、テザーロボット実験は、新しい姿勢制御技術の実証実験である。
(※テザー:テープ状のもの)

・実験の概要は以下である。
(1)導電性ベアーテープテザーの高速伸展。
(2)ホローカソード(HC)の高速点火実験。(電子銃)
(3)導電性ブームの伸展実験。
(4)HC及びブームとベアーテープテザーを用いた大電流プラズマ収集実験。
(5)テザーロボットによる姿勢制御実験。

・今回の搭載機器は、JAXA、首都大、香川大、静岡大が中心となって開発を行い、また、研究グループには、米国、スペイン、オーストラリア等の研究者が参加している。

・ロケットは電離層の状態が実験に適していて、展開の様子の撮影に適した早朝に打ち上げられる。
 (※2010年8月25日朝5時を予定。5時30分までは打ち上げ可。延期の場合、作業内容によっては翌日以降になるかもしれないとのこと。予備日は9月30日まで。
 また当初はH2AロケットF18打ち上げの後であったが、あちらが8月2日から9月11日に延びている。こちらも延期になった場合、同日の打ち上げはできない。打ち上げ間隔は中二日が基本だが、調整もあり得る。
 今回、もし延期になった場合は深夜に発表になるため、翌日に再度打ち上げ準備ができるかというと難しい)


現在の状況について

・会見を行っている現在、打ち上げに向けた電波テスト中だが現在予定より延びており、他の参加者(田中孝治実験主任、吉田裕二保安主任)が会見に間に合わなかった。現場で説明したいとのこと。
(※この後テストが中断し、その時間を使って報道公開が行われた)

・実験班の一員である静岡大学大学院生が休日中に海難に遭い、今朝発見された。我々の仲間が災害に遭われたのは非常に残念である。ご冥福をお祈りしたい。担当分は皆で支援する。彼も成功を望んでいると思うので、一丸となって成功に向かい頑張りたい。


今回の実験について

・今回のロケットの構成は「親」(ロケット本体を含む)−「子」(ノーズコーン部分)−「孫」(先端)からなる。
打ち上げ後120秒・高度約100キロで子を放出し、親との間でテザー(300メートル)を展開。90秒間で展開が終了する。ここに電気を流す。ホローカソードから電子を放出するとロケット本体はプラスに帯電、子がマイナスに帯電する。
予定では290秒後に高度350キロの頂点を描く軌道。
290秒で孫(ロボット)を放出する。アームによるテザーロボット姿勢制御の実験。将来に向けたデモンストレーション的なもの。
310秒以降はブーム(ガスで展開する風船のようなもの)を使ったプラズマの実験。
(※ブームがプラスに帯電するとテザーはマイナスになる)
520秒まで伸展ブームの実験。510秒後は高度100キロなので大気が濃くなっている。
580秒で着水する。

・テザーは将来の衛星同士の制御に応用する。ローレンツ力の利用。電流と磁界の相互作用を利用するもの。
テザーに力が発生するなら、人工衛星の軌道・姿勢を変える方法となる可能性がある。衛星同士をテザーで結ぶ等のアイディアもある。
衛星の運用末期に軌道を下げる助けになるかもしれない。
(※今回はその関係で、ロケットの打ち上げ方位がKSドームの中では設定出来ず、打ち上げはドームの外で行う)

ただし今回は時間が短いので電流を流す実験だけ。テザーによって発生した力は計測しない。
どのくらいの電流が流れるか実際に計測することになる。

テザーの材質は高分子材料(ポリイミド)にアルミを蒸着したもの。銀色である。

・テザーの伸展の仕組みについて、これまではリール・ドラム式だったが、今回は折りたたみ式である。トイレットペーパーでたとえると、回転式で通常の方向に引っ張るとすぐ出るが、縦に引っ張り出すと出にくい。今回はティッシュのように折りたたんだものを引き出す感じである。

・国内では、これまではフェアリングに格納する等のテスト的なもので長いものはできなかった。海外でも10年に二、三回程度の回数で行われたが、うまくいっていない。絡んだり、伸びなくなったり、切れたりしている。

・電子密度が高い場合は実験に適さないため、延期することがある。
・ここ数日、上空の天候が悪いのが懸念材料である。
・今年はゲリラ的な雷雲もしている。突発的に発生し、落雷してすぐ消えるもの。
・以前とは違うレーダーにまた落雷があり、故障したこともある。
(※この25号機の打ち上げは機器の不具合で延びた後、レーダーに落雷に落雷があって再延期していた)

・内之浦の観測ロケット打ち上げは二年前以来。尚、JAXAとしては前回はノルウェーで打ち上げている。
・打ち上げ後の発表の見通しは、2時間程度で速報値を出せるかもしれないとのこと。


No.1456 :カプセルの一般向け公開の様子 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月30日(金)16時13分 投稿者 柴田孔明

7月30日の相模原キャンパス特別公開では、隣の相模原市立博物館で小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル展示が行われました。平日にも関わらず大変な数の見学者が訪れ、博物館から相模原キャンパスまで行列が出来、3時間待ちとなった時間帯もありました。
特別展示室の中はゆっくり通り過ぎる見学方法となっています。
今日は比較的涼しかったのでなんとかなりましたが、晴れた場合は大変そうです。31日は土曜という事もあり、更に混雑する可能性もあるため、熱中症対策を十分に行って下さい。


No.1455 :前面ヒートシールド ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)22時03分 投稿者 柴田孔明

今回の一番のシークレット、前面ヒートシールド。そして川口純一郎プロジェクトマネージャー、そしてカプセル製作を担当した山田哲哉工学博士。カプセルの回収時にプロテクタを装着して作業されていた方です。あのプロテクタはカプセルに合わせた特注で、他から借りたわけではないらしいとのこと。
またカプセルは、もう少し遠い天体からの帰還を想定しており、今回は再突入速度が少し遅かったので余裕があったとのこと。
これのノウハウが重要で、撮影が制限されています。
(※先端がメロンパンのようになっているが、これにもガスを逃がすノウハウがあるとのこと)
今回、裏側も見られるように鏡が設置されているので、じっくり観察してください。

称賛の楯を受け取った時の談話から(一部要約しています)
『今日ご覧いただいているものは、世界中でどこを探してもここにしかございません。7年間のべ60億キロ、他の天体に到達して戻ってきたものは世界中どこの博物館にも無いんです。ここに展示できる事が夢のようだし、日本としての誇り、有形の宝だと思います。これを見て、ばねにして、我が国に科学技術を誇りに思ってほしい。また科学の進展に興味を持って欲しい』


No.1454 :パラシュート ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時57分 投稿者 柴田孔明

ポリエステル製。当初はアメリカでの回収も考えていたため、レーダーに写りやすい素材も使われている。今回の回収でもレーダーを使ったが、当初想定していたメインではない。
また、絡まないようにネットが張られるなどの工夫がしてある。


No.1453 :搭載電子機器部 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時53分 投稿者 柴田孔明

衝撃で壊れないように基板と基板の間を樹脂で固めてあるところがある。脇にはセンサも見えている。パラシュートのための加速時計。
リチウム電池は7年経過した後も無事に稼働した。物理的に切り離していると聞いていたが、実際には回路に繋がっており、漏れ出す電流を計算していたとのこと。


No.1452 :インスツルメントモジュール ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時47分 投稿者 柴田孔明

サンプルが入ったコンテナをおいめていたもの。尚、脇のコンテナは実機ではありません。
名前が書かれた名刺が無傷で残っていたものがこれ。


No.1451 :背面ヒートシールド ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時40分 投稿者 柴田孔明

背面ヒートシールド。カプセルの背面側を熱から守ったもの。またパラシュートを引き出す役目もある。
複雑な模様はアルミ蒸着したポリミイドテープの合わせ目部分が燃え残ったもの。


No.1450 :相模原市からの称賛の楯贈呈 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時38分 投稿者 柴田孔明

報道公開に先立ち、相模原市より称賛の楯が贈られ、代表として川口純一郎プロジェクトマネージャーか受け取りました。


No.1449 :小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル等公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2010年7月29日(木)21時36分 投稿者 柴田孔明

宇宙研の一般向け特別公開の前日、7月29日に小惑星探査機「はやぶさ」のカプセル等の報道公開が行われた。
会場は相模原キャンパスの向かいにある相模原市立博物館で、7月30日〜31日の一般向けの公開もここで行われる。
尚、一般向け公開では撮影が禁止されるのでご注意を。撮影抜きで生でじっくり見ていただきたい。
写真は質問を受ける川口純一郎プロジェクトマネージャーとインスツルメントモジュール。