宇宙作家クラブ
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No.1638 :旋回試験の様子 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年4月18日(木)20時13分 投稿者 柴田孔明

M型ロケット発射装置のランチャ試験の様子。ロケットはダミーです。


No.1637 :イプシロンロケットに使用するM型ロケット発射装置の旋回試験 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年4月18日(木)20時11分 投稿者 柴田孔明

 内之浦宇宙観測所では、イプシロンロケットの打ち上げに向けてM型ランチャ発射装置の改修工事が進められていましたが、これがほぼ完成してダミーを使った旋回試験が報道に公開されました。
 射場設備の主な改修点としては、イプシロンの1段目が分割できず重量が大きくなるためクレーンの大型化(50トン→100トン)、機体形状に合わせたアクセスフロアの変更、ロケットと衛星に使う空調装置をランチャに設置されていたものから移動車両に変更、遠隔操作への対応、アンビリカル離脱機能の変更、垂直発射化に伴うシュラウドリング/ロケット支持台の変更、煙道の追加などがあります。

登壇者
内之浦宇宙観測所 所長 峯杉賢治
イプシロンロケットプロジェクトチーム開発員 小野哲也
内之浦宇宙観測所 開発員 荒川聡
(※敬称を一部省略させていただきます)

質疑応答
鹿児島テレビ・煙道の新設は音の低減のためとのことだが、どれくらいの効果があるのか。
峯杉・およそ4デジベルの効果がある。3デシベルで半分となるが、人間の耳ではあまり変わったようには聞こえない。しかし衛星やロケットにとって、半分になることは大きい。これまでは衛星が大きな音に耐えられるようにしていたが、それが低減される。
 また、他の打ち上げ施設では煙道に大量の水を注入して音響の低減をしているが、ここでは吹き込んだ水が海に飛ばされ漁場が汚される可能性があるためやらない。
(※射場がコンパクトで水の回収が困難である。また、汚れた水の処理施設も必要になる)

毎日新聞・斜め発射から垂直発射へ変更した理由とメリットは何か。
小野・以前は斜めに飛ばすことで早く海上に出すことができるという考え方があった。しかし斜め発射はランチャのレールに乗って滑走するため、そこでの振動が大きかった(※6〜7G)。垂直発射ではそれが無いため振動が緩和される(※2〜3G)。先代のミューファイブでも垂直発射が可能だったが、射場の改修をそこまで行えなかった。

共同通信・これまでの設備を改修したのか。改修の終了はいつか。
小野・これまでの組み立て設備を改修したことになる。工事は本日までに殆ど終わっているが、今日行う旋回試験などの機能検証や、来週に予定されているアンビリカルの離脱試験などが残っている。


No.1636 :DAHWINの説明会の様子 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年4月18日(木)16時18分 投稿者 柴田孔明

説明を行う航空本部風洞技術開発センター 渡辺重哉センター長


No.1635 :デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞(DAHWIN)の報道公開 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年4月18日(木)16時16分 投稿者 柴田孔明

 2013年4月17日JAXA調布航空宇宙センターにて、デジタル/アナログ・ハイブリッド風洞(DAHWIN)の報道公開が行われました。アナログ風洞は実際の流れを使うため信頼性が高いのですが、多くの模型制作を伴うため高コストであり、また設置するセンサー数に依存するため情報が限定的であるとか、壁や支持装置の存在や大きさの違いがあることが弱みとなっています。デジタル(流れの数値シミュレーション)はデータ量が多く低コストですが、使用する数式により結果が異なるなど信頼性が低いという課題があります。このアナログとデジタルの両者の課題と相互補完する統一的プラットフォームが今回のDAHWIN(Digital/Analog-Hybrid Wind Tunnel)です。これにより、開発時間やコスト/リスクの低減が期待されています。
 なお、アナログの風洞は既存のもの(JAXA 2m×2m 遷音速風洞TWT1)で、今回はソフトウェアの開発がメインとなっています。今後は実験や実機によるデータの蓄積で精度が上がり、また他の風洞への応用も行われるようになると思われます。


No.1634 :H-IIAロケット22号機打ち上げ動画
投稿日 2013年2月6日(水)01時26分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット22号機の打ち上げ動画をYoutubeに掲載しています。
http://www.youtube.com/watch?v=GtlNfCbWk44

(※先のY−1プレスブリーフィング記事においてフェアリングが4/4D−LGとなっていましたが、これは4/4D−LCの誤りです。お詫びして訂正致します)

No.1633 :H−IIAロケット22号機打ち上げ経過記者会見 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月27日(日)17時28分 投稿者 柴田孔明

 2013年1月27日13時40分に打ち上げられたH−IIAロケット22号機の記者会見です。
 (※敬称を一部省略させていただきます)

登壇者
文部科学省 副大臣 福井 照
内閣衛星情報センター 所長 下平 幸二
宇宙航空研究開発機構 理事長 立川 敬二
三菱重工業株式会社 宇宙事業部長 淺田 正一郎

・結果報告・淺田(資料への補足あり)
 三菱重工業株式会社および宇宙航空研究開発機構は、平成25年1月27日13時40分(日本標準時)に、種子島宇宙センターから情報収集衛星レーダ4号機および実証衛星を搭載したH−IIAロケット22号機を打ち上げました。
 ロケットは正常に飛行し、両衛星を所定の軌道に投入する事に成功しました。これから衛星の初期機能確認を無事に終了し、目的を成功裏に完遂されることを心より願っております。
 なお、ロケット打上げ時の天候は曇り、北西の風7.8m/s、気温9.1℃ でした。
 
 当社にとって10回目の打ち上げサービスで、H2Aロケットでは16機連続成功である。通算では21機で成功率は95.2%となった。これからも100%成功を目指す。
 今後も我が国では重要な衛星打ち上げが予定されており、当社は心を引き締め打ち上げ連続成功を続けていく所存である。
 今回のH−IIA・F22打上げ実施にご協力頂きました関係各方面に深甚の謝意を表します。


・各機関発言
福井副大臣・本日、H2Aロケット22号機の打ち上げに成功し、情報収集衛星レーダ4号と実証機を所定の軌道に乗せたこと大変喜ばしく思う。ご尽力ご支援頂いた関係各方面に厚くお礼申し上げます。私も今回初めて見て感動した。10年で16機連続成功であり、我が国の宇宙開発利用が世界レベルであることが印象づけられた。我が国の基幹ロケットが国民生活の向上、国際貢献などに向けた宇宙開発利用を支え、国際市場で活躍することを期待し、これらの実現に向けて我々も努力していきたい。

下平所長・今回のレーダ4号が定常運用状態に入れば、平成10年の閣議決定以来目標としてきた4機態勢が実現し、地球上の特定の地点を1日1回撮像することが実現し、我が国の情報収集能力向上の大きな節目となる。今後、これら衛星を確実に運用し、我が国の安全保障や危機管理に必要な情報収集に鋭意取り組んでいきたい。

立川理事長・JAXAはロケット打ち上げが民間に移管された後も、打ち上げの安全管理を担当してきたが、この10回でロケットの爆破などが無く成功していることは大変嬉しいことである。安全管理は発動しないことが良いことであり、そういった意味で順調な推移であると考える。


・質疑応答

NHK・情報収集衛星は、これまでかかった費用に対して、どんな効果があったか不透明である。情報公開のあり方はどうなっているか。
下平・私共が収集した情報は総理官邸に報告し、関係省庁や自治体に配付しているところである。ただ、私共の情報には特性があり、能力や取得した情報の保全が必要。しかしこれらは国や国民のために行っていることでもあり、この二つの要素を考え合わせながら、いかに必要なところに配付するかを検討を重ねているところである。
大規模災害等に対しては可及的速やかに必要な情報を配付するが、収集したデータそのものは極めて大きい意味があり、ケースバイケースの対応になってゆく。

時事通信・最初の衛星打ち上げから10年経過したが、地上を含めた分析能力はどのくらいの水準になってきたか。
下平・10年を経てそれなりの能力を得ていると理解している。その各時代で衛星の能力とその分析能力が向上し、データも蓄積して充実してきている。
生のデータを分析官が分析することにより、意味のある情報になると認識している。間違いなく国民の皆様の役に立っている。

KTS・平成10年の閣議決定から4機態勢が今までかかった事をどう思われるか。また、ロケットの今後のビジョンをお聞きしたい。
下平・初期軌道の確認が終われば目標としている4機態勢が整うことになるが、これは嬉しいことである。なかなか4機態勢にならなかったのは宇宙の難しさがあったが、そのプロセスにあって多くの努力と教訓を得て、これを無駄にせず更に発展させていきたい。
淺田・宇宙輸送は日本の宇宙基本法や宇宙基本計画で定める技術的な宇宙活動を支えるインフラになっている。この産業基盤を維持するため、機数と生産機数を安定的に保たなくてはならない。官需中心だかこれが打ち上げが十分でないときに商業衛星の機数を確保する必要がある。最近は海外のベンチャーも出現し競争が厳しくなっているので、文部科学省や宇宙開発戦略本部に次期基幹ロケットを考えて頂きたい。

不明・次期基幹ロケットの見通しはどうなっているか。
福井・本日たまたま下村大臣と麻生財務大臣と来年度予算の折衝を行うところである。宇宙開発は文部科学省の最優先事項の一つであり、来年度も様々なプロジェクトの予算等でお願いすることになる。次期基幹ロケット開発はコスト削減や民間衛星の受注促進、技術基盤の維持なとが必要。世界の様々な動向を踏まえつつ、検討を進める予定である。


第2部・ブリーフィング

・登壇者
文部科学省 宇宙開発利用課企画官 竹内 英
内閣衛星情報センター 調査官 大島 俊之
宇宙航空研究開発機構 鹿児島宇宙センター 射場技術開発室 長田 弘幸
三菱重工業株式会社 MILSETグループ長 並河 達夫

・質疑応答

不明・今回のH2A打ち上げの評価はどうか。
並河・組み立て、打ち上げ等で特に支障は無かった。

不明・衛星は何分後に分離したか。
並河・この件に関しては我々からは申し上げられない。

南日本新聞・実証衛星は民間衛星より高い分解能を目指したというが、どういった方向性を目指しているのか。また、今の情報収集衛星はアルジェリアの人質事件では活用されたのか。
大島・実証衛星については、将来の光学衛星のための技術開発であり、これは光学5号機以降に反映させることになる。新たな宇宙基本政策の通り、4機態勢の確実な維持と、機能の拡充と質と量の向上、即時性の向上を行ってゆく。民間衛星を凌駕するように開発を進める方向である。
アルジェリアの事件に関して、情報収集衛星の運用状況は差し控えさせていただくが、政府として重大な関心があり、これらを含めた情報の収集を行っている。

NHK・画像の生データは出せないなら、加工されたデータで国民が納得できるような説明できないか。
大島・国会での質疑答弁等で、各省の方々に利用いただいている。大規模災害では被害状況の推定地図等で活用していただいた。画像そのものは、加工後であっても専門家が見るとどうしても判ってしまうので、出すのは困難である。

読売新聞・今後も成功を続けるための課題は何か。
並河・機体では無かったが、設備で若干トラブルがあった。年間を通じて射場を運用するため、老朽化に伴うトラブルを防止し、また更新していくのが課題である。

南日本新聞・衛星の運用スケジュールはどうなっているか。また、実証衛星の寿命は何年か。
大島・まず初期機能確認を行い、搭載機器の確認や画像の調整を行う。これには数ヶ月程度かかる。これからの作業であり、現時点では正確には言えない。可能な限り早く運用したい。実証衛星の設計寿命は2年である。

以上です。


No.1632 :H-IIAロケット22号機打ち上げ ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月27日(日)13時33分 投稿者 柴田孔明

2013年1月27日13時40分の定刻に、種子島宇宙センターから打ち上げが行われました。
撮影:柴田孔明


No.1631 :朝の射点 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月27日(日)07時47分 投稿者 柴田孔明

8時半過ぎに撮影。燃料の注入が行われている様子です。
現在のところ、新しい情報はありません。
天候は曇りで、時折雨粒が降ってきます。


No.1630 :射点に近づくH-IIA F22 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月26日(土)23時57分 投稿者 柴田孔明

ほぼ射点に着いた状態です。
このあと打ち上げに向けた準備が始まります。

※手前の黒いものは街灯です。


No.1629 :VABを出たH-IIA F22 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月26日(土)23時55分 投稿者 柴田孔明

1月27日0時より、H-IIAロケット22号機の射点移動が行われました。
これはVABを出た直後で、撮影位置の関係でロケットの下側が丘に隠れています。


No.1628 :打ち上げ前日の種子島宇宙センター ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月26日(土)14時05分 投稿者 柴田孔明

射点移動の予想時刻まで半日を過ぎていますが、現地は天候がなかなか回復しない状態です。
この撮影のあとにも、雨が強く降り出しました。

撮影:柴田孔明


No.1627 :本日の射点 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月25日(金)14時44分 投稿者 柴田孔明

竹崎観望台から見た、第2射点(左)と第1射点(右)。
第2射点では鉄塔に足場を組んで工事が行われています。
今回のH-IIAロケット22号機は第1射点を使う予定です。

撮影:柴田孔明


No.1626 :H-IIAロケット22号機打ち上げ前プレスブリーフィング(Y−1) ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月25日(金)14時38分 投稿者 柴田孔明

2013年1月25日14時から種子島宇宙センター竹崎観望台の記者会見室で行われた、H-IIAロケット22号機打ち上げ前プレスブリーフィング(Y−1)の模様です。
(※一部、敬称を略させていただきます)

・登壇者
三菱重工業株式会社  MILSETグループ長 並河 達夫
宇宙航空研究開発機構 射場技術開発室長 長田 弘幸

・概要説明・並河
H-IIAロケット22号機(202型)
4/4D−LGフェアリング(上段:情報収集衛星レーダ4号機、下段:実証衛星)
打ち上げ日時 : 平成25年1月27日(日) 13:40〜13:53
打ち上げ予備期間 : 平成25年1月28日(月)〜平成25年2月25日(月)
(※27日13時40分を目標に準備を進めるとのこと。秒はまだ不明です)

・主な制約条件(配付資料より更に抜粋)
風:機体移動時は22.4m/s(最大瞬間風速)、発射時は20.9m/s(同)
雨:機体移動開始後は15mm/h以下、発射時は8mm/s以下。機体移動開始後は降氷が無いこと。
雷:射点を中心として半径10km以内に雷雲が無いこと。飛行経路から20km以内に発雷が検知された場合は、しばらく発射を行わない。飛行経路が雷雲や積乱雲の近辺を通過する場合は発射を行わない。積乱雲には「氷結層を含み、鉛直の厚さが1.8km以上の雲」を含む。

・気象情報について
現在は西高東低の気圧配置で風が強いが、明日から穏やかになっていく予報となっている。
打ち上げ予定日は曇り時々雨で予想されているが、制約条件に対しては問題ない。

・質疑応答
KTS:今日は風が強いが大丈夫か。今回の打ち上げに向けた意気込みをお聞きしたい。
並河:風については、これから穏やかになる予報が出ている。意気込みとしては、民間移管後10機目という重要な節目ということもあり、必ず成功させたい。

産経新聞:H-IIAロケット21号機からの変更点はあるか。
並河:今回は実績のある仕様である。一部、H-IIAで新規搭載となる機器があるが、H-IIBで既に実績がある。これは誘導制御計算機などである。

読売新聞:打ち上げ時刻は13時40分から13時53分と幅があるが、X−60分ターミナルカウントダウンはどれに対して始まるのか。機体移動の開始時間はいつか。
並河:13時40分を目標にしており、これに対してX−60分という事になる。機体移動の開始時刻は、今号機については申し上げられない。ただし従来のH-IIAロケットと同様である。
(※27日午前3時30分から3キロ圏内の入場規制が始まるので、これまでの実績からすると、その前に移動が終わります。なお19号機では少し前倒しとなる変則的な射点移動であったため、参考にする際には注意が必要です)

NBC:今回のH-IIAのコストはいくらか。
並河:受注競争力確保等のため回答を控えさせていただきます。

毎日新聞:今回のロケットや搭載物は、歴史的にどういう意味や位置づけになるか。
並河:難しい質問だが、今号機が特別なものではなく、我々はどの衛星であっても軌道に乗せることが重要。ただし、今回は民営化後10機目という節目となり、ここを通過することによって以後の連続成功に繋げていきたい。

南日本新聞:天候は大丈夫とのことだが、今後の判断は。
並河:気象庁と種子島宇宙センターの気象情報を常時モニターしており、定期的な判断だけでなく、大きな変化があれば随時判断してゆく。

・会見後のぶら下がりにて
柴田:いまヘリウムの供給不足が問題になっているが、打ち上げに影響はあるか。
並河:今号機に関しては問題ない量を確保している。大きなプロジェクトなので供給側の協力を得ている。今後に関しては、安定確保のためにいろいろ考えなくてはならない。

以上です。


No.1625 :H−IIAロケット22号機打ち上げ取材 ●添付画像ファイル
投稿日 2013年1月24日(木)14時35分 投稿者 柴田孔明

H-IIAロケット22号機打ち上げ取材のため種子島に入りました。 打ち上げ予定日時は平成25年1月27日(日曜)13時〜15時(日本標準時)となっています。
この他の予定ですが、1月25日午後にY−1プレスブリーフィングが行われます。射点移動の日時は未公開のため不明ですが、26日の深夜になることが予想されています。
なお、種子島宇宙センター周辺の道路では、通行止めや片側交互通行が何カ所かありますので、見学の際にはご注意ください。


No.1624 :公開された「はやぶさ2」 ●添付画像ファイル
投稿日 2012年12月27日(木)01時24分 投稿者 柴田孔明

反対側から、人との対比付きで。