投稿日 2016年5月31日(火)22時25分 投稿者 柴田孔明
2016年5月31日午後より愛知県の三菱重工株式会社飛島工場にてH-IIAロケット31号機のコア機体公開が行われました。
・登壇者
三菱重工株式会社 執行役員フェロー 防衛・宇宙ドメイン 技師長 H-IIA/H-IIBロケット打上執行責任者 二村 幸基
三菱重工株式会社 防衛・宇宙ドメイン 宇宙事業部 H-IIA/H-IIBロケットプロジェクトマネージャ 徳永 建
・概要説明
目的:静止気象衛星ひまわり9号を所定の軌道に投入する。
(※ひまわり8号の同型機)
打上時期:年内で調整中。
基本コンフィギュレーション:H2A202型、直径4mシングル衛星フェアリング(4S型)
特記事項:日本宇宙少年団のCSR支援として、公募された絵柄を搭載する。
(※段間部の主衛星ロゴの隣に貼付。この作業は種子島宇宙センターの射場にて行う)
・製造状況及び今後の予定
コア機体は飛島工場での機能試験を終了し、出荷準備作業中。
6月3日に飛島工場より出荷し、6月5日に射場へ搬入予定。
固体ロケットブースタ(SRB−A)は、工場での作業を完了のうえ射場へ搬入済。コア機体起立後に結合予定。
衛星フェアリングは、工場での艤装作業を実施中。
・今回のコストダウンについて
段間部の落氷軽減対策で、これまでシリコン系の樹脂を手塗りしていたものを、プラスチックカバーを取り付ける方法に変更した。
・質疑応答より抜粋
Q:H-IIAの強み、優位性は何か。
A:オンタイム打ち上げ。天候は仕方ないが、ロケットや打ち上げ施設を原因とする延期が少ない。
Q:H-IIAの課題は何か。
A:プライス面ではまだまだ。開発している次期主力ロケットH3で達成したい。
Q:2段目の高度化を今回使わないが理由は何か。
A:衛星側からの要請が無い。
Q:今回、段間部に絵を描くが、その理由は何か。他の利用方法は。不具合は出ないか。
A:公益財団の要望に応じたもの。このエリアは広告などの要請があれば(調整が必要ではあるが)可能性が無い訳ではない。絵はデカールを貼り付けるもので、これまでも主衛星などのものを貼っている。不具合はこれまで無い。
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